【全米女子アマ優勝】馬場 咲希さんのスイング。凄い逸材!

服部 道子プロ以来の37年ぶりに全米女子アマに優勝した馬場 咲希さん。

175センチの長身から繰り出されるドライバーショットは平均270ヤード。

そして、2022年5月に行われたブリヂストンレディースでも堂々の28位タイ。

日本の凄い逸材です。

そんな馬場さんはどんなスイングをするのか?

今回は、全米女子アマに優勝した馬場 咲希さんのスイング分析をしていきたいと思います。

 

□この記事を書いたゴルフコーチ
ゴルフコーチの池野谷 光宏です。

幼少からプロゴルファーを目指し、2007年より本格的にレッスン活動を開始。
片山 晋呉プロを4度の賞金王へと導いたツアープロコーチ谷 将貴の主宰している
TANI MASAKI GOLF ACADEMY 21 の公認インストラクター
多くのアマチュアの方を上達やお悩みに応えています。
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全米女子アマ優勝。馬場 咲希さんのスイング

馬場さんのスイングの特徴は、振り遅れをしないことを意識したスイングという印象を受けます。

馬場さんは、長身ですが細身なのでジュニア特有の体の柔らかさを持っています。

更に、ヘッドスピードがあるので力がないジュニア時代はクラブが振り遅れやすいというデメリットを持っています。

そこを踏まえてスイングを見ていきたいと思います。

馬場 咲希さんのアドレス

まずは、アドレスから見ていきましょう。

後方からのアドレスです。
馬場 咲希 アドレス(後方)
・つま先・膝・腰・肩・両肘のラインのすべてが飛球線にスクエアに綺麗に構えられています。
・重心もセンターで非常にバランスの良い構え方です。

正面からのアドレスです。
馬場 咲希 アドレス(正面)
・ボール位置は左かかと線上より1個分内側。
・スタンス幅は、両足の内側と肩幅が同じくらいで基本的といます。
・手元は左足内側にセット。
・右肩は、基本通りやや下がります。

基本に忠実でありながら張り感も感じられる綺麗なアドレスです。

 

馬場 咲希さんのテークバック

次は、テークバック。

後方から見たテークバックです。
馬場 咲希 テークバック(後方)

良い点は、
・前傾の体勢が変わらないままテークバックが出来ている。
・スイングプレーン上に手元が来ているので正しい体の回転が出来ている証拠です。

特徴なのは、やや縦にコックが入った状態なのでヘッドのポジションがアウトサイドにあります。

 

正面からのテークバックです。
馬場 咲希 テークバック(正面)

良い点は、
・赤枠がアドレス時のラインですが、まったくズレずに体を始動させられています。
・肩と腕の3角形が綺麗にキープされているので非常にシンプルにテークバックできています。

体のブレがまったくなく、体と腕の同調感がある。

非常に綺麗なテークバックをしています。

 

馬場 咲希さんのトップ

そして、馬場さんの特徴的であるトップオブスイング。

後方からのトップオブスイングです。
馬場 咲希 トップオブスイング(後方)

良い点は、
・前傾がアドレス時からまったく変わっていないので体のブレがない。
・腕の緩みがまったくないので、体との同調感が出来ている。

そして、特徴的なのがトップの位置が非常にコンパクト。

ここで終わり??というようなポジションで切り返しています。

次のダウンスイングを見てみると分かりますが、とにかくダウンスイング時の上体と下半身の捻じり差や下半身のキレが凄いです。

その為、振り遅れという悪いスイングの動きに繋がりやすくなります。

トップが深いとクラブがインパクト時に戻ってこないので、コンパクトの方が方向性が取れてくると思います。

普通の方は、こんだけトップがコンパクトだと飛距離が落ちるかもしれませんね。

 

正面からのトップオブスイングです。
馬場 咲希 トップオブスイング(正面)

正面からのトップオブスイングです。

良い点は、
・まったく体のブレがない。安定性に繋がる体の使い方です。
・体の捻転量とクラブや腕の運動量にズレがないので、振り遅れづらい態勢。
・腕の張りがあるので打点がズレづらい。

トップオブスイングは、非常に同調感や張りがあるとてもきれいなトップをしています。

 

馬場 咲希さんのダウンスイング

馬場さんの飛距離を生むと言っていいダウンスイングです。

後方からのダウンスイングの動きです。
馬場 咲希 ダウンスイング(後方)

良い点は、
・腰が飛球線を向くくらい蹴れている。飛距離を生むポイントです。
・下半身が回転出来ているのに、上体がまったく開かない。
・クラブをすぐにスイングプレーンに乗せられている。

などなど、飛距離と方向性の両立が揃ってダウンスイングと言えます。

普通の方が、これだけ下半身リードすると上体もついていってしまいアウトサイドイン軌道のダウンスイングになってしまいます。

ですが、捻じり差で回転力やシャフトのしなりを生むもの凄いダウンスイングです。

 

正面からのダウンスイングです。
馬場 咲希 ダウンスイング(正面)

良い点は、
・左の膝や股関節がまったく流れていないので軸ブレがなったくない。
・下半身がこんなに切れているのに、顔の向きや上半身が残せています。

飛距離を生む下半身のキレが非常に良いと思います。

これだけ、下半身が切れているのに上体が開かない点はアマチュアの方も見習って欲しい点です。

 

馬場 咲希さんのインパクト

ボールに当たるインパクト編です。

後方からのインパクトポジションです。
馬場 咲希 インパクト(後方)

良い点は、
・両おしりが見えると言うのは、腰で打てている証拠なので強いボールが打てます。
・前傾がほとんど変わっていないので打点の安定性がでます。
・腰が回っているのに肩のラインは飛球線にほぼ平行な点は振り遅れで悩んでいる方は参考にして欲しいです。

気になる点は、手元が浮いてクラブがアンダーから来ている点です。

球筋はハイドローと言った感じですが、ドライバーなどは、悪いと右のプッシュアウト。

気にするとフェースを返してチーピンがでます。

全米女子アマの時は、フェードを覚えていたのでアンダー量が減ってきていた感じがします。

ここを直せればかなり女子としては完成度が高いと思います。

 

正面からのインパクトポジションです。
馬場 咲希 インパクト(正面)

良い点は、
・下半身がしっかりと蹴り込まれて強いインパクトが出来ています。
・そして、上体とクラブの引っ張りあいがスピードを上げるポイントになっています。

飛距離を出したい方は非常に参考になる下半身の使い方です。

 

馬場 咲希さんのフォロースルー

トップともう一つ特徴的なのがフォロースルーの動きです。

後方からのフォロースルーです。
馬場 咲希 フォロースルー(後方)

特徴的なのは、右サイドの使い方です。
インパクトでは右足のかかとが上がっていました。
馬場 咲希 インパクト(後方)

ですが、フォローでは戻っているんです。
馬場 咲希 フォロースルー(後方)

通常は、そのまま蹴っていきかかとはめくれ上がっていきます。

ですが、ベタ足気味に戻っていくんです。

これは、体の開きを抑えられるので振り遅れを防止できます。

そして、体が止まるので支点が出来ヘッドを走らせられる動きもできます。

振り遅れの悪い動きを防げる動きだと思います。

 

悪い点は、ダウンからインパクトの繋がりでフォロースルのクラブの抜けが高いこと。

私たちは煽るという表現を使うのですが、インサイドアウトでアッパーがきつい点。

調子が悪くなるとドローがきつくなる可能性があります。

フェード打ちを覚えて少し減ってきた感じが見られますが、調子が悪くなると出るかもしれませんね。

 

正面からの動きでも右足の動きが確認が出来ます。

インパクトでは蹴り込まれていた右足。
馬場 咲希 インパクト(正面)

それが、フォローでは戻っています。
馬場 咲希 フォロースルー(正面)

非常に珍しいフォロースルーと言ってよいです。

通常なら一方方向に回っていきますが、一瞬逆方向の動きが入る。

振り遅れ防止。

支点を作って逆方向の動きが入ってヘッドが加速するテコの動きが入っています。

 

馬場 咲希さんのフィニッシュ

最後にフィニッシュです。

後方から見たフィニッシュ。
馬場 咲希 フィニッシュ(後方)

良い点は、
・アドレス時の前傾と変わっていないので、体のブレが少なく安定性に繋がる。
・非常にバランスの良い態勢が取れています。

正面からのフィニッシュ。
馬場 咲希 フィニッシュ(正面)

非常に綺麗なフィニッシュです。

完成度が高いですね。

 

まとめ

今回は、全米女子アマに優勝した馬場 咲希さんのスイングを紹介しました。

特徴的なのは、

・コンパクトなトップポジション

・逆戻りするフォロースルー。

・下半身と上半身の捻じり差。

などが馬場さんの特徴的な部分です。

アマチュアの方に参考にして欲しい点は、あれだけ下半身を使えているのに上半身がまったく開かない点です。

全米女子アマに優勝することは、かなり凄いことです。

タイプとしたら、原  英莉花さんのような大型プレーヤーです。

これからプロになっても世界に羽ばたいていって欲しいですね。

 

記事を最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

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